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特集コーナー Vol.4
京都のメインストリート、交通混雑解消!?〜四条通り・トランジットモール実験、見学記〜

秋の京都でトランジットモール実験

長く厳しかった夏がようやく終わり、観光都市・京都が一年で一番賑やかになる秋がやってきました。この時期、観光名所のみならず都市部においても観光客で町全体が賑やかになります。そんな時期の京都でトランジットモールの実験があるというので、興味を惹かれ学生2人が調査をしてきました。

そもそも、トランジットモールって?

トランジットモールとは、一言で言うと歩行者と公共交通のための道路空間です。一般車両を制限し、道路を歩行者・自動車とバスや時には路面電車などの公共交通機関に開放することでまちの賑わいを創出しようというものです。欧州地域では特に盛んに実施されており、日本でも石川県などで実施されています。

普段と違う顔の京都・四条道


トランジットモール実験エリア


交通規制が始まる前の四条道


10月12日から14日の3日間、京都の四条通(烏丸通〜河原町通の間)でトランジットモール実験はありました。今回の調査日は中日の13日(土)です。


境界線となるコーン


交通規制が始まった四条河原町


高島屋の模型


実験スタートは正午からで、その一時間前の午前11時頃から準備は始まりました。交通規制は正午から始まり20分後には一般車は完全に規制されました。告知は、新聞やテレビ、ネットで行われ、また高島屋に実験内容の説明と模型もありましたが、伝わりきっていなかったのか、路上駐車や間違って入ろうとする一般車両、輸送トラックが数台見られました。一時を過ぎた頃には京都工芸繊維大学がデザインしたデッキ、境界線となるデザインコーン、実験の趣旨が丁寧に書いてあるインフォメーションウォール、通りの名前と歴史が書かれた看板などトランジットモールを彩るデザインがすべて姿を見せました。


デザインデッキ(準備中)


インフォメーションウォール


通りの名前と歴史が書かれた看板


実際に歩いてみると・金児の感想

私たちは、夕方までふらふらとトランジットモールを歩いてきました。歩道と段差があるので、なかなか歩きにくかったんですけど、天気がよかった事もあり、いつもなら人が溢れている歩道にスペースができ、次第に歩きやすい空間になっていきました。特に、東西の通は信号を気にする必要がなくなったのは大きかったです。歩行のスピードを保てるから、ストレスも少なくて。また、車道と歩道の境界のコーンもただのカラーコーンではなく、京都のデザイン会社がデザインしたコーンや京都工芸繊維大学が作った人が休めるウッドデッキは、シンプルで街にしっかりと溶け込んでいました。一般車両が入ってこられないおかげで、交通量が大幅に減り、路上駐車もないので街の雰囲気がガラッと変わっていました。いつもなら聞こえない商店街の放送もしっかり聞き取れるようになって、人だけの騒がしさが溢れ、楽しい街になった感じがしました。トランジットモールが将来的に導入されると、四条道の両サイド二区画に車両が入って来なくなり、今あるコインパークの用途転換が起こって、さらに街の活性化が起こるのではないでしょうか。多くの人が集まる京都随一の繁華街がより魅力的な場所になる、という期待を寄せて今後の京都に注目したいです。


境界デザインコーン


デザインデッキ


ベンチ


トランジットモールは新たな可能性・宇川の感想

四条通でも特に今回の実験対象の場所は車も、人もかなり多くてすごく込むんです。それだけ四条のこの場所は重要な場所で、だからトランジットモールにするんでしょうけど。偶然この場所は、僕にとって非常に思い出深い場所だったんです。
京都を始めて訪れたのは中学1年の冬だったんですけど、その頃の僕たち、滋賀県民の中坊にとっては、京都は憧れの場所で、特に四条河原町付近の繁華街は都会人への登竜門的な場所だったんです。けど実際に行ってみると、上を見ればアーケードの隙間からビルが見えるだけ、前を見れば人の多さで歩道からはどっちが河原町通方面かも分からず、横を見れば車道に車がごった返していました。都会っぽいけど、京都っぽくないって言うのが最初の感想で、思わず不安になり地図を取り出した上に迷ったのが当時の思い出です。
多分、初めてここに来た人ならそれに近いことは感じるんじゃないでしょうか。原色を利用した看板などは置けないという景観保全の条例は多々ありますが、欧米諸国と比べると、その歴史の深さがあまりにも感じられません。例えば色彩だのみではない分かりやすい看板、例えば店に押し込まれた伝統品の雰囲気が道路まで見える仕掛け、例えば昔の茶屋のようなレストスペース、がトランジットモールによる空間の余裕でこの場所に現れれば、京都の魅力をいっそう感じられる場所になるんじゃないでしょか。景観保全が叫ばれて町家みたいな伝統的住居はいますごく注目されていますよね。そんな風に、市街地の歩道にも注目されるようなキッカケになる、トランジットモールはそんな新たな京都の引き出し方の可能性を秘めてるんじゃないかな、って今回の調査で思いました。


デザインチェア


完成したデザインデッキ


四条道と交差する寺町道


実験に対する歩いている人たちの意見

十数人の人たちにこの実験についての簡単なアンケートを取りました。
ここを通る多くの人たちがこの実験を知らずに通行しているようで、歩いてよいのかわからないので歩道を歩く、実験は今と変わらないという意見が多い反面、広く認知されれば、歩道が広いことは歩き易くなる、という意見もありました。
コーンのデザインに関しては、シンプルすぎでもっと京都らしさが欲しいという意見と、シンプルで良いと言う意見の賛否両論でした。
車道に対しては、バスがスムーズに走り、ブレーキが少なくなることや時間通りに来る、という意見があったのに対して、車が入って来られなくなるのであれば、駐車スペースの確保やそこへのアクセスの仕方はどうなるのか、という地元の方の意見もありました。
このようにトランジットモールになる事に賛成する方は多かったのですが、車や自転車などのアクセス方法をうまく解決しない限り、京都近隣に住む方々への理解を得るのは難しく、もし実施されても一時例に終わりかねないのでは、と思いました。 トランジットモールは一度都市に馴染めばその効果は非常に有効なだけに、今後の京都市の対応に注目したいと思います。